愛知県名古屋市から、こんにちは。クリエイティブ事業部デザイナーM.S.です。
記事を見つけてくださり、ありがとうございます。
今回は、私が入社1年目に身につけてよかった習慣について紹介します。
社会人になりたての頃は、「本当に自分にできるのか」「先輩たちに迷惑をかけないか」と夢の中でも仕事をするほど不安を抱えていました。
実務でお金をもらいながら仕事をするプレッシャーは思っていた以上に大きく、毎日が手探り、脚のむくみ、眼精疲労も気になる毎日。
でもそんな中でも、少しずつ習慣を作っていくことで仕事のスピードや効率、そして自信につながったことがあります。
この記事では、入社1年目だからこそ取り入れやすく、今でも役立っている習慣を3つにまとめて紹介します。ゆるりと読んでいただけたら幸いです。
私はお金をもらうに値するデザイナーになれるのか…?
まず私の入社時の様子からお話しします。
美大出身ではなく、四年制大学で広く浅くデザインを学んできたことがコンプレックスで、「社会人になって早々にお金をもらいながらデザイナーとしてやっていけるのか」と悩んでいました。
AIコミュニケーションには、学生時代に半年ほどインターンでお世話になった経験はあったものの、「明日からちゃんと働けるのか」「自分はお金をもらうに値する人間なのか」と不安は尽きません。
実際、当時の先輩に「初めの半年は専門学校に通いながら仕事を覚えたほうがいいですか?」と相談したこともあります(結局、通わなかったのですが)。
入社直後は、パソコンのセットアップが終わるとすぐにバナー制作などの簡単な業務から始めました。Instagram用バナーやサイト内グラフィックを作り、年齢の近い先輩たちにアドバイスをもらいながら、さらに上司に確認して初めてクライアントに提出へ。
バナー1枚をクライアントに出すまでに2、3日かかっていました。バナー1枚の単価を考えると、大体3,000円程度。2日間(各8時間)で合計16時間なので、1時間あたりの作業単価は約187.5円となります。先輩への確認や調整の時間まで入れると、もはや昼ごはん代すら稼げていない計算になります。
作っても作っても思うように上達せず落ち込むこともありましたが、illustratorからJPEGで書き出してXDに貼り、コメントでフィードバックをもらう日々を繰り返しました。
意見が相反する場合はそれぞれ整理し、複数パターンを用意して確認を重ねました。頭の中で振り返ると、記憶がないくらいにひたすら仕事をこなしていた時間こそが、成長の土台になっていたと思います。
デザイナー1年目で取り入れた小さな習慣3つ
前置きが少し長くなってしまいましたが、以下から新卒の時に特に意識していた習慣を3つ紹介します。
日報を自分のためにつける+検索性を高める

先輩に「前にも説明したけど…」と言わせたくない気持ちが強く御座いました(業務の合間に教えてくれるので、申し訳ない)。
特に自分の場合、単発で入ってくる保守作業の手順をよく忘れてしまって…。画像を1枚更新するだけなのに2時間かかってしまうこともありました。「リモートパスってなに?」「FTP?サーバー?えっ?」と、そもそも何が分からないのかも分からない状態です。
でも、そのままでは仕事が滞ってしまいます。そこで最初に教えてもらったことをできるだけ忘れないように、検索性に特化した自分用の日報をつけるようにしました。
流れはシンプルです。最初に教えてもらったときは使い捨てのメモに残す → 後で日報に整理してデジタルに残す。
この手順を踏むことで一度頭に入るし、それでも忘れてしまったときは「保守」「VSコード」など関連するキーワードで検索すれば、自分の日報から手順を呼び出せます。
それでも分からなければ、正直に先輩に聞きます。ただ、ある程度知見がたまったら社内のNotionにまとめてガイドライン化。そうすると自分だけでなく他の人の助けにもなります。
つまり「自分が何かに困ったら必ず記録を残す」。これは今でも続けている習慣です。媒体はGoogleスプレッドシートでもNotionでもなんでもOK。大事なのは、後で自分や誰かが迷わず使える形で残すことです。
参考サイトを毎日見る

アウトプットの質を上げるには、その何倍ものインプットが欠かせない。
と、書かせてもらいましたが、当時先輩に言われた言葉をそのまま拝借しました。
いいものを見る。
あえて良くないと思われるものも見る。
「自分が良いと思っている基準は本当に正しいのか?」と疑ってみる。
さらに参考サイトを共有して、人の意見を聞いてみる。
そうやって視野を広げることで、デザインの引き出しが確実に増えていきます。
ちなみに私は、よく見る参考サイトをChromeのホームボタンに登録して、パソコンを立ち上げてから“2クリック以内”でアクセスできるようにしています。
以前はブックマークのフォルダに入れていたのですが、クリック数が多いだけでだんだん開かなくなってしまい…。アクセスの手間をなくしただけで、自然とサイトを見る習慣が続くようになりました。

「こういう動きが今の案件に合いそうだな」「この撮影のディレクションってどうやってやるんだろう?」など考える時間が減ると成長度合やスピードが緩慢になっていく。
それからは、ホームボタンに追加するようになりました。今では、WEBサイト全般とLPやバナー、コードペンなどのサイトに2クリック以内でたどり着けるように自分の作業環境を整理しています。
基本的なショートカットを使い倒す

学生時代にインターンをしていた頃、IllustratorやPhotoshopって「なんて使いづらいんだろう…」と感じておりました。ツールバーにアイコンがずらっと並んでいて、正直どれが何に使えるのかも分からない。
でもYouTubeでプロのデザイナーの制作過程を見ると、まるで魔法使いのようにサクサクと作品を仕上げてゆくのです。
「自分の向き合う画面のなかで、スルスルとデザインが組みあがっていくレベルになると楽しいだろうな」と思いながら、自分の遅さにもどかしさを感じていました。
ただ、その「もどかしさ」こそチャンスで御座います。作る時にこの手順って省略できないか?と感じたら、その都度検索をかけましょう。最近ならGPTに聞いても構いません。
ツールを覚えるときは、まずはよく使う機能から。Figmaなら「左右中央揃え」や「コンポーネント化」など。
基本をマスターすると、作業効率が一気に上がって、まるでタイムトライアルのように仕事をサクサク進められるようになります。
そして何よりショートカットを覚えておくと、いざという時の強みになります。緊急で「明日までにLP作って」と言われても対応できるし、タイトなスケジュールでも底力を発揮できる(常にタイトなスケジュールというわけでは御座いません。安心してください)。
普段は60%の力で練習しつつ、必要な時には120%出せるデザイナーになれたのは、この習慣のおかげと言えます。
まとめ
入社1年目で身につけた小さな習慣は、目に見える成果だけでなく、自分の成長や余裕にもつながります。
日報をつけて学びを整理したり、参考サイトにすぐアクセスできるようにしたり、ショートカットをマスターしたり…。
一見地味に見えることでも、後々後輩に教えることに役に立ったり、「やっておいてよかった!」と思える瞬間が必ずやってきます。
これから仕事を始める人や、デザイナーとして効率よく成長したい人にとって、こうした習慣は小さな武器になるはずです。ぜひ、自分なりのやり方で取り入れてみてください。